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私が首相公選制に反対する理由 [選挙・政党・国会議員関係]

橋下徹大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」が設立する「維新政治塾」が掲げる船中八策の概要が出てきました。その中で「首相公選制」が掲げられております。


日本における首相公選制は1961年に中曽根康弘氏が提唱し始めたことで知られています。当時の中曽根氏は自民党内でも少数派でありました。しかし、中曽根氏が内閣総理大臣になると首相公選制をそこまで強く主張するすることはなくなりました。

その後首相公選制の議論が盛り上がり始めたのは毎年のように内閣総理大臣が替わるような状況の中で「アメリカのように首相を直接選挙で選べば強いリーダーシップを発揮することができるのではないか?」という考えから首相公選制の議論がたびたび出ています。首相公選制を導入するには法律を作るだけではなく、憲法の改正が必要となります。


私は首相公選制には反対の立場をとっています。その理由は次の問題があると考えているからです。
①公選首相と天皇陛下の関係における問題
②公選首相と議会の関係における問題

①公選首相と天皇陛下の関係における問題
現行憲法において天皇は国家元首と規定はされていないものの、ご公務の中には他国における国家元首の職務(内閣総理大臣の任命、大使の認証etc)もあるため、実質的には国家元首であると考えて間違いないでしょう。一方で大統領制の国の場合、大統領が国家元首としての職務を行います。
公選首相が直接選挙で選ばれる以上、大統領的性質を有するので、天皇制との兼ね合いをどうするのか、という問題があります。

ただし、このあたりに関しては例えばイランのように大統領はあくまでも行政府の長であり、国家元首が最高指導者として別に存在する国もあるので兼ね合いさせることは難しくはないと思います。

②公選首相と議会の関係における問題
現行憲法下では内閣総理大臣は衆議院に対する解散権を有し、逆に衆議院は内閣総理大臣に対する内閣不信任議決権が存在します。これを公選首相が有した場合どうなるでしょうか?

公選首相は国民からの直接投票によって選ばれています。つまり衆議院を解散する際に失職することはないのです。さらに、衆議院が内閣総理大臣に対する内閣不信任決議を行った場合、首相は解散権を行使したとしても自らは失職することはありません。余談ですが、アメリカ大統領は下院の解散権なんてもちろん持っていません。世界の政治システムを見ても大統領制で大統領が議会の解散権を持っている国はありません。

では、「公選首相は解散権を有しないし、衆議院は内閣不信任決議権を持たない」とすればどうでしょうか?
大統領制の国であるアメリカでも政治が空転する場合があります。それは「大統領と議会がねじれた場合」です。例えば日本で「総理大臣が無所属(または第三極政党)、衆議院は自民党が過半数を有し、参議院は民主党が過半数を有する」という状況が出来上がった場合どうなるでしょうか? 首相公選制論者が言う「強いリーダーシップ」を首相は発揮することができるでしょうか?

以上の理由で私は現行の首相公選制議論には反対の立場です。では「何が何でも首相公選制には反対か?」と聞かれると、私は次のような形であれば首相公選制を導入してもよいと考えています。それは、現行では議会で行われている首班指名選挙を「直接選挙」にしてしまうという方法です。

①首班指名直接選挙は衆議院議員でなければ立候補することはできない。
②首班指名直接選挙は衆議院選挙終了後30日以内に告示されなくてはならない

こんな感じです。この方法の欠点は解散総選挙後首班指名直接選挙が行われた場合、かなりの時間がかかってしまうことです。この場合は前首相を首相職務代行者とすることになります。この期間を「政治空白」と考えるか「4年間政権を担う人物を選ぶ重要な期間」と考えるかは人それぞれかと思います。

いずれにせよ、にわかに盛り上がり始めた首相公選制論議。是非活発に議論が行われてほしいと思います。
タグ:首相公選制
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「税・社会保障・雇用制度3制度一体改革」 ①その理念 [政策プラン]

菅政権は大震災前から「税・社会保障制度改革」を進めていた。大震災発生以後は復興予算を捻出するという大義の元、改革案が策定されている。


しかし、私は税制と社会保障制度の2つだけでは改革の意味はないと考える。何故なら、日本において税制はもちろんのこと、社会保障制度も雇用制度と密接な関係にあるからだ。年金制度然り健康保険制度然り雇用形態によって制度がまるで違う。「年金一元化」などという議論もかつてあったほどである。


そこで私は税制と社会保障制度だけではなく、雇用制度(労働基準法etc)を改革することで、単に税収や社会保障制度を安定させるだけではなく、雇用制度を変えることで経済の活性化にも繋げたいと考えている。今後、このブログでは自分の政策案として「税・社会保障・雇用制度3制度一体改革」を考えていきたい。


*基本路線*

雇用制度と社会保障制度の分離
 日本は雇用形態によって社会保障制度が全く違う。特にサラリーマンは年金保険料及び国民健康保険料の半分が企業側の負担になっている。しかし、これはサラリーマンの側にとっては各種保険料の負担が少なくて済むので便利かもしれないが、一方で産業セクター(企業側)は法人税などの税金以外に社員の社会保険料の負担をしなくてはならない。私はこれを「影の法人税」と呼んでいいと考える。その結果、産業セクターはできる限り「影の法人税」の負担を減らすために極力正社員を雇用しないまたは非正規雇用に労働を負担させる、さらには既存の正社員にかなりの無理をさせることになる。そこで改革案では「雇用と社会保障制度の分離」を考えたい。

「余暇の充実」による経済活性化
 日本は世界でも夏期休暇の少ない国である。世界の夏休み平均日数でみても、オーストラリアが一ヶ月半、ドイツで最低33日・最大37日取得できるのにたいして日本はわずか5日である。かつて「日本人は働きすぎ」と言われて様々な改革が行われたが、依然としてその状況は残っていると言える。私は「人間暇なときはお金なくてもなんだかんだで無駄遣いするものだ」と考えている。休日ぶらっと出かけたら2000~3000円使ってた、なんて経験のある方は多いだろう。
 高度経済成長期はいわゆる「三種の神器」や3Cといった消費の牽引役になる商品があった。しかし、現代社会においてはそこそこの家電製品なんかが揃うとなかなか消費しなくなる。しかもまとまった休みがない状態では観光に行こうとか行楽地に行こうとかもなかなかなくなってしまう。余暇を充実させることは経済の活性化にもなると考える。
 
所得再分配機能の充実と企業活動の税負担軽減
 最後に税制である。私は企業にかかる税負担を極力軽減する代わりに高額所得者への課税を強化し、所得再分配機能の充実を考えたい。ただし、例えば子供が3人以上いるなどの条件をつけての減税・給付措置(例えば年収2000万円以上の人は子供が3人いれば○%減税、年収500万円未満で子供が3人以上いれば1人あたり○万円給付)を設けたい。

給与所得世帯への「利益課税」の導入
 自営業者や企業の法人税において、「収入ー生産にかかる費用=利益」でこの利益の部分に課税される。ところが、給与所得世帯は「生産にかかる費用は企業側が負担している」との考え方のもと、受け取った所得に直接課税される。しかし、実際の問題として給与所得世帯も「労働するための費用」が発生している。そこで、給与所得世帯にも「生産にかかる費用」を除することを認めるべきだと考える。ここに関してははっきりとした基準を設ければ大きな混乱には至らない。むしろ給与所得世帯に積極的な消費を促すことになると考える。
 この制度を導入するとなれば「年末調整制度」を廃止して、給与所得世帯も毎年確定申告を行う制度への改変が必要となる。


今回はこの4点のみをあげておく。「税・社会保障・雇用制度3制度一体改革」は単に社会保障制度や税制を変えるだけではなく、雇用制度もかえることで日本の社会環境の変化を狙い、国民生活と経済の活性化・安定化を求めるものである。この案は今後より深く考えていきたい。
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豊臣政権は何故滅んだのか? ~世襲制における後継者決定システム~ [日本史・世界史関連]

現在大河ドラマ「江~女たちの戦国~」が放送されている。個人的にはキャストや脚本にツッコミたい点が山ほどあるが、今回はそれを省略したい。最近の放送では朝鮮出兵や千利休や豊臣秀次が切腹になる過程が描かれている。このあたりについて考えてみたい。


豊臣秀吉は1598年に病死する。その後豊臣政権は豊臣秀吉による独裁から、後継者である秀頼を五奉行・五大老が支える集団指導体制に変化する。しかし、その中で力を伸ばしていった徳川家康とあくまで豊臣政権の維持を目標とする石田三成の対立が激しくなり、1600年に関ヶ原の戦いが起こることになる。


賤ヶ岳の戦い(1583)での勝利で織田信長の後継者としての地盤を磐石にした豊臣秀吉だったが、小牧・長久手の戦い(1584)で戦略的には徳川家康に勝利したものの、徳川家康を滅ぼすことはできなかった。そこで豊臣秀吉は徳川家康に豊臣政権における一定の地位を与えた。その後九州平定(1587)、小田原城の戦い(1590)で北条氏を滅ぼし、奥州平定(1590)を実現したことで豊臣政権は名実ともに天下統一を実現させることになる。


さて、ここからが問題になる。それは後継者問題である。
1589年に生まれた長男鶴松は3歳で亡くなった。このとき秀吉は後継者として甥の豊臣秀次を指名した。しかし、1593年に秀頼が誕生すると、どうしても実子である秀頼を後継者としたかった秀吉は秀次を粛清する。


豊臣政権の滅亡・崩壊は次の3つがあると考える。
①最大のライバルである徳川家康を滅ぼすことができなかった
→反対勢力となりうる存在を残してしまった。
②朝鮮出兵に多くの大名が不満を持った
③後継者問題でもめた。後継者氏名していた秀次を粛清した


この3つは確実に豊臣政権の寿命を縮めたと考えてよいと思う。


この後継者問題というのは現代でも独裁国家だけではなく、民主主義国家でも亡くなった政治家の後継者(地盤を引き継ぐ人)や企業の経営者なんかでもめることがある。後継者問題というのは失敗すると会社を傾かせることすらある。代表的な例としてはダイエーや西武グループなどが挙げられるだろう。逆に成功例としては武田薬品工業や角川HDなんかが挙げられる。


もしも秀吉が秀次を後継者のままにし、朝鮮出兵なんかしなければ、もしかしたら関ヶ原の戦いすら起きる余地はなかったのかもしれない。
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脱原発と日本のエネルギー政策 [そのほかニュース関係]

東日本大震災とその後の福島第一原子力発電所における事故以後、日本のみならず世界中で脱原発の声が日に日に高まっている。ドイツではメルケル首相が脱原発を宣言。また、イタリアは国民投票で90%以上の反対票により脱原発が確定した。日本国内でも脱原発を求める声がある。


まず、欧州における脱原発の動きで忘れてはならない事実はドイツもイタリアも原発大国であるフランスから電力を購入している事実である。つまり両国とも自国内では脱原発しているが、本質的な意味では「脱原発」していないのである。フランスでも脱原発を求める声は高まっているが、フランスにとって原発が発電する電力を欧州各国に販売することは「主力産業」とも言うべき収入源だから、脱原発に政策転換することは難しいだろう。


では、日本では脱原発は可能であろうか?
まず、日本は島国であるから、他国から電力を購入するのは難しい。また、たとえ他国からの購入が可能であったとしても、日本の周辺国といえばロシアや中国、韓国である。現実的に安全保障上の脅威を持っている国であることを考えると、これらの国から電力を購入するのは難しい。
また、日本は四季の変化がある国だ。裏をかえせば気候が安定しないのだ。そうなると太陽光発電や風力発電も安定した電力供給源としては難しい。太陽光発電の導入が進んでいるのは中東の砂漠のような「昼間は雨がほとんどふらず、天候が安定している国や地域」である。風力発電も同様に北海海上のような「強い風が安定的に吹いている地域」である。その点からいえば日本は一時的な太陽光の強い時期や風の強い時期はあるが、それは年間とおしてというわけではない。つまり、現段階で自然エネルギーに頼るのは難しいと考える。


ただし、別の観点(日本は自然災害リスクが高く、あまりに原発を有するのはリスクが高すぎる)から言えば脱原発の流れに私は反対しない。もし脱原発を目指すなら、これ以上の原発の新造は行わず、既存の原発は耐震・耐津波対策をしっかりした上で寿命(あと20~40年)使うべきであろう。その間に新エネルギーの研究・開発に予算と人員を注いでいくべきだと考える。プロセスとしては次のようになる。


①脱原発基本方針を閣議決定した上で「脱原発基本法」を制定。今後原発を新造しないことと既存の原発の耐震性強化、新エネルギーの研究・開発の促進を明文化する。

②寿命を迎えた原発は順次廃炉にしていく。新エネルギー開発(自然エネルギーやメタンハイドレートの火力発電での活用など)を促進。めどがたったものは順次試験用の発電所を建設して使ってみる。

③太陽光や風力は全国的にみても比較的発電量を確保できそうな場所には建設していく。発電量を観察し、増設などを検討していく。

④50年後には脱原発が完了する。日本の電力は様々な発電方法により賄われることになる。


と、いう方向性です。特徴としては一気に原発をすべて止めてしまうのではなく、段階的に脱原発を政策的にすすめることで、安定的な電力供給をしつつ脱原発を目指すことになる。もちろん50年の間に計画の修正なども必要になっていくが大事なのは「計画的に脱原発を目指していく」ことではないだろうか。
タグ:原発問題
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お久しぶりです。 [お知らせ]

こんばんわ。そうてんです。お久しぶりです。
私は現在社会人(嫌いな言葉であるが、一般的用語として使用)として東京都内の金融関係の会社で働いています。とはいっても現在は未だに研修中ですがね。そんなわけで定期的にブログをまた更新していきたいと思います。


2011年はスタートからチュニジアでの民主化革命に始まり、エジプトでのムバラク政権の崩壊、各地での民主化を求めるデモの激化、そしてリビアでの内戦と欧米による軍事介入と中東で大きな国際政治の変化が発生しました。
そして日本では3月11日14:46に宮城県沖を震源とするM9.0の東北地方太平洋沖地震が発生。それによって発生した巨大津波でおよそ2万5千人という死者・行方不明者を出す大惨事となりました。さらに、福島第一原子力発電所では冷却機能喪失による炉心溶融が発生し、放射性物質が漏洩する事態となってしまいました。


そんな中で私も色々な考えや思索をしております。一方で新しい生活がスタートし、未だ様々な面で慣れていない部分が多いため、不安な面も多いです。


そんなわけで今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
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坂本龍馬と薩長同盟~機能する同盟とは?~ [日本史・世界史関連]

28日に今年の大河ドラマ「龍馬伝」が龍馬暗殺事件をもって終了した。私も毎週見るようにしていたが、近年の大河ドラマの中でも名作と位置づけられるものになっていたと思う。


さて、坂本龍馬が行った業績の中で特に有名なのは「薩長同盟の成立」であろう。この薩長同盟が明治維新の枠組みになったことは私が書くまでもないだろう。しかし、この当事者である薩摩藩と長州藩は互いにいがみ合っていた。1863年の八月十八日の政変で薩摩藩と会津藩によって京都を追われた長州藩は尊皇攘夷派である孝明天皇を長州側へ得るために1864年に挙兵。いわゆる蛤御門の変(禁門の変)を起こす。しかし、またもや薩摩藩と会津藩によって敗北。長州藩は敗走することとなる。こののち第一次長州征討が行われ、長州藩は壊滅的打撃を受けることになる。このような経緯から薩摩藩と長州藩の対立は凄まじいものとなっていた。坂本龍馬はこのようにいがみ合っていた薩摩藩と長州藩を同盟させることで江戸幕府の時代を終わらせようとしたのである。


薩摩藩と長州藩の同盟であるが、実は歴史上もう1人薩摩と長州を結びつけようとした人物がいる。それは1600年関ヶ原の戦いで有名な石田三成である。石田三成は西軍(豊臣方)の総大将として毛利輝元をおいていた。また、そこには薩摩の島津義弘も出陣していた。この結果、西軍の兵力・布陣ともに東軍を圧倒していた。それを表すエピソードとして、明治時代に陸軍大学校の教官としてやってきた関ヶ原の戦いの布陣を見たドイツのクレメンス・ウィルヘルム・ヤコブ・メッケル少佐は「どっちが勝ったと思いますか?」と聞かれ「西軍が勝った」と述べている。たしかに、関ヶ原の戦いのときに西軍が全力で東軍に立ち向かっていれば歴史は変わったかもしれない。しかし、史実はそうではなかった。毛利輝元も島津義弘も動かなかったのだ。そもそも総大将は毛利輝元なのに、実際に合戦を仕切っていたのが石田三成であったことや豊臣秀頼自身が出陣してこないこと、淀殿の専横に対する不満などがあり、かなりの武将が様子見をしていたのだ。結果として合戦の大勢が東軍側になるまで毛利・島津とも戦場から撤退するまで動くことはなかった。


一方、坂本龍馬が行った薩長同盟のほうはいかなるものであったか。ここには1600年の「石田三成による薩長連携」とまた違った形が見える。たしかに「豊臣に逆らう徳川を倒すため」という石田三成の目標設定と「徳川幕府を打倒するため」という坂本龍馬の目標設定は同じ様なものである。しかし、坂本龍馬はここに薩長両者の経済的利益も付け加えた。具体的には薩摩名義で長州が仕入れた最新式の銃火器を長州へ送る代わりに長州藩は米を薩摩へ送った。薩摩は桜島の火山灰地質のため米があまり生産できなかったからだ。一方長州藩は第二次長州征討に向けて大量の武器弾薬を必要としていた。


そのような前提となる経済的な関係を結んだ上で薩長同盟の交渉は行われた。もちろん経済的に相互に必要な関係になったとはいえ、薩摩藩と長州藩の政治的な溝は簡単には埋まらなかっただろう。だから、両藩ともそこまで大きなかかわりがなく、なおかつ相互の経済的利益に貢献している人物である坂本龍馬が仲介人にとなれたのだと私は思う。坂本龍馬は薩長同盟のプレイヤーというよりはむしろプロデューサーだったといえるのではないだろうか。


私は同盟関係には「機能する同盟関係」と「機能しない同盟関係」があると考える。歴史上を見ても同盟条約が結ばれたのに何も機能しなかった同盟関係もあれば機能し、その国の戦略的勝利に貢献した同盟関係も存在する。これは何も戦国時代や幕末だけにいえることではない。現代の国際政治の現場においても言えることだと私は考えている。

「機能する同盟関係」をつくるためには①安全保障の戦略上統一された目標の設定(例えば「◯◯に対抗するため」「◯◯と△△を獲得するため」) ②長期的なおかつ場合によっては直接的な行動が求められるものに関しては経済的な関係を積極的に進めること ←以上2点が必要になってくると考える。

そう考えると日米安全保障条約や日本が今後検討することになるであろう他国(インドなど)との同盟関係を構築・強化するには単純な安全保障上の取り決めだけではなく、経済的な利益に関わる部分までやっていく必要があると私は考える。


薩長同盟の成立から私が見えてくるのは坂本龍馬の「機能する同盟を作るプロデューサーとしての手腕」なのだ。
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中国が北朝鮮をここまでかばうワケ [中国関係]

23日の北朝鮮による延坪島砲撃事件から東アジアに関わる各国は様々な動きを見せている。アメリカは28日から韓国と合同軍事演習を行うことを決め、黄海に空母ジョージ・ワシントンを派遣している。ジョージ・ワシントンはアメリカのニミッツ級航空母艦6番艦には『F/A-18 スーパーホーネット』が戦闘攻撃機として70機程度配備されている。これがどれだけの戦力かといえば、北朝鮮程度の戦力ならば十分に殲滅できる戦力を有している。


この空母ジョージ・ワシントン派遣を1番快く思っていないのは中国だ。今年8月の米韓合同軍事演習の際も米国はジョージ・ワシントン派遣を検討したが、中国の強い反発にあい、結局訓練を日本海側に移して行った。しかし、今回は『中国外務省の洪磊副報道局長が合同軍事演習について「中国の排他的経済水域(EEZ)内で、許可なく軍事行動を行うことに反対する」との談話を発表』すると8月前後に比べるとトーンダウンしている。


さて、私がよく受ける質問がある。「何故、中国は北朝鮮を助けているの?」である。
たしかに中国は今でも北朝鮮の金王朝を支援している。今回の砲撃事件でもアメリカだけではなく、ロシアまでもが強い反発を示しているのに中国は「両者とも冷静な対応を求める」とかなり柔らかい表現を使っている。何故中国は北朝鮮を支援しなくてはならないのか? それは地理的な条件が大きく影響している。


北朝鮮は中国東北部と国境を接している。仮に北朝鮮が崩壊し、アメリカ側の勢力に入ってしまった(例えば韓国と南北統一、金王朝が崩壊してアメリカ寄りの政権が誕生するなど)場合、間違いなくアメリカは北朝鮮側に何らかの軍事的施設を置くだろう。それでなくても、アメリカ寄り政権の軍事力が中朝国境地帯に配備される可能性は大だ。それは中国にとって安全保障上の優位性をアメリカにとられてしまうということだ。中国、とりわけ人民解放軍首脳部はそれを看過することはできないだろう。

また中国が黄海への空母派遣をここまで嫌がる理由は山東半島の先端付近にある青島(チンタオ)に海軍の基地があるからである。日本でいえば佐世保の近くで中国の空母が軍事演習をやるようなものである。自国の主要な軍事基地の目の前で仮想敵国が主力の軍事力を動かしているのを黙ってみていることはできないだろう。


しかし、中国にとって1番頭が痛いのは「北朝鮮がそれを理解して行動している事実」である。4月の韓国哨戒艦撃沈事件、そして今回の延坪島砲撃事件と今までとは違う軍事的挑発をある意味で「安心して」行っているのはこのような中国の事情を北朝鮮が理解しているからこそである。逆に中国は北朝鮮という存在を心良くは思っていない。しかし万が一アメリカ側に擦り寄られてもこまるという状況である。


今回の延坪島砲撃事件で1番追い詰められたのは中国なのかもしれない。北朝鮮をどのように取り扱っていくのか。中国共産党首脳部は難しい対応を迫られている。
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延坪島砲撃戦を起こした北朝鮮の意図 [北朝鮮関係]

こんばんわ。そうてんです。お久しぶりです。ニコニコ生放送やtwitterといった新しいメディアを利用するほうに力を入れ、ブログの更新をかなり長期間放置してしまいました。しかし今後は「考えた内容のまとめ」的な目的で更新をしていこうと考えております。またどうぞよろしくお願いします。


さて、23日14:30からおよそ2時間にわたって北朝鮮が韓国の北方限界線付近の領土である延坪島を砲撃。170発の砲弾を発射し、うち80発程度が陸地に命中。一部は民間施設にも着弾し、韓国軍兵士2人が死亡。16人が重軽傷を負う事態となりました。また民間人2人の死者も出しました。

今回の砲撃は今までの海上や軍事境界線における銃撃戦とまるで違います。民間人が住んでいる島に対して170発もの砲撃を加えるという行為は明らかに軍事的挑発の度を超え、戦争行為といっても過言ではありません。


ここで考えなくてはならないのは、このような行為を行った北朝鮮側の意図です。
今回の砲撃事件に関しては「軍部の暴走」という話も出ていますが、秘密警察(国家保衛部)が常に監視しているような国で軍部単独でこれだけの行為を行うのは大変難しく、北朝鮮最高指導部の指示の下に行われたと考えて間違いないと思います。また、北朝鮮は今回の砲撃の理由に関して「韓国側が行っている軍事演習が北朝鮮への侵略を意図したもので、自衛行為である」と主張しています。しかし、今回の軍事演習は定期的に韓国軍が行っているものであり、北朝鮮の主張はとても成立しません。

次に考えるべきは「外交的手段としての砲撃だったのか、何らかの国内事情に配慮した砲撃だったのか」です。これは今回の砲撃が韓国やアメリカに向けたメッセージなのか、それとも国内の様々な政局に対応するためのものだったのか、という点です。結論から書くと、私は国内仕様に配慮したものだと考えています。北朝鮮は今回の砲撃がなければ25日に南北赤十字会談が行われ、おそらくは食糧援助等が決まっていたことでしょう。しかし、北朝鮮はそのチャンスを自ら葬ってしまったのです。また、今回の砲撃でアメリカのオバマ大統領や中国共産党指導部は腸が煮えくり返るほど怒っていることでしょう。アメリカにしても中国にしても共に面子を潰されたことは間違いなく、アメリカは横須賀にいる空母ジョージ・ワシントンを黄海へ派遣することを決定し、すでに出港しています。明らかに北朝鮮は外交上自ら自分を危険な立場に置いてしまったわけです。

そうなると今回の北朝鮮の砲撃は国内的事情としか考えられません。
北朝鮮は現在権力の移行期に入っており、金正日総書記から三男・金正恩氏への権力の移譲を進めています。しかし、そこで問題になるのは軍部の人事です。いくつかの報道を勘案するとかなり大きな人事異動があったという話があります。と、なると考えられるのは金正恩氏の後継体制を磐石にするために「戦果」を作ることを必要としたと考えるのが妥当と考えます。


しかしそうなると今の北朝鮮は「外交的事情ではなく、国内的事情を優先して外交を行っている」ということになります。もちろんその傾向は数年前からありました。しかし今回の砲撃は明らかに度が過ぎています。今までも何度か書いている通り、東アジア情勢における北朝鮮という場所は「米国と中国、ロシアの緩衝地帯」としての役割を果たしており、北朝鮮自身もその事実をしっかりと理解しています。だからこそ、中国がやってほしくないようなこともやるのです。「援助してくださいお願いします」という態度ではなく、「援助してくれなかったらアメリカに擦り寄るぞ!いいのか!?あぁん?」という態度です。今はそれで成功している側面もあります。しかし、その冒険的精神が大国のプライドを傷つけているのは確実であり、もしかしたらそれが北朝鮮自身の寿命をより短くするかもしれないのです。
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普天間基地移設問題~何故、海兵隊基地が沖縄にあるのか?~ [外交・国防・領土関係]

こんばんわ。そうてんです。
連日報道されている普天間基地移設問題。鳩山首相自身が定めた期限は今月末となり、GW中の4日には鳩山首相自身が沖縄を訪問するなど動きが慌ただしくなっています。


米海兵隊普天間基地には海兵隊1万5千人とその兵員を載せるヘリコプターや輸送機なんかがあります。よく社民党なんかは「この海兵隊はイラクやアフガンにも行っており、抑止力ではない」と主張しています。そもそも、それは運用上の問題であって、「何故、海兵隊の基地が沖縄にあるのか?」という回答になっていないわけですが、では、何故沖縄に海兵隊の基地があるのでしょうか?そして何故沖縄にはこれほど大規模な米軍基地が存在するのでしょうか?


まず、海兵隊とは何か。海兵隊は「上陸作戦などの際に真っ先に敵地に降り立ち、戦う部隊」です。これは敵地に1番最初に乗り込んで戦うためかなりの損害をだすことを覚悟している、ということです。第二次世界大戦まではそこまで目立たなかったのですが、日本との戦いで、上陸作戦やその後の地上戦で多数の損害を出し経験から、海兵隊の需要に合わせた兵器開発が行われるようになり、以後ベトナム戦争や湾岸戦争、さらにはアフガンやイラクでは重要な役割を担う戦力となっています。


では、この兵力が何故グアムやサイパンではなく、沖縄に駐留しているのか。
それは沖縄の地理的な条件に関係しています。まず、近くには台湾があります。ここは最近は落ち着いているとはいえ、中華人民共和国が虎視眈々と狙っている場所です。台湾とアメリカは正式な同盟関係ではないものの、台湾で何かがあればアメリカが助けにいくことになっています。当然、仮に中国が台湾に侵攻し、上陸してきたとなれば沖縄の海兵隊が投入されます。また、同じく中国が虎視眈々と狙っている南シナ海の南沙諸島(フィリピンなど領有)なんかで有事が発生した場合にもこの沖縄の海兵隊が投入されます。


そして、ここで重要なのは沖縄から台湾までなら出撃命令があってから輸送機に乗り込み、現地に到着するまで2~3時間でできるということです。これがグアム・テニアンからだと揚陸艦を出さなくてはならず、2日ほどかかってしまいます。この時間の違いは台湾侵攻を考える中国にとっては重要な意味を持ちます。言い換えれば、中国に台湾攻撃を躊躇させる1つの要素になるということです。


ここまで読めば、沖縄に米軍基地が集中する理由も明確になります。沖縄からなら例えば空軍が上海を爆撃しようと考えれば嘉手納基地から飛び立てばすぐです。北朝鮮を空爆する際にも沖縄から出撃することができます。つまり、沖縄は中国や北朝鮮、そして場合によってはロシアをも牽制することができる戦略上重要なポイントにあるのです。


さて、ここで考えなくてはならないのは鳩山首相の「海兵隊の抑止力が何だか最近勉強してわかった」という発言。昨年7月あたりから鳩山由紀夫氏は「普天間基地の県外・国外移設」を主張してきました。つまり、このような外交・安全保障に関する重要な案件に「何の知識もなく発言していた」ことになります。そしてアメリカ、日本、そして何より徳之島や沖縄の住民たちを振り回した挙句にこの発言。しかも「あれは党の公約ではなく、私自身の発言。あれは公約ではない」と主張してしまう始末。


しかし一方で考えなくてはならないのは「日本の安全がいかなる場所でどのように守られているかを国民が認識していない」という事実である。現在日本の周辺は「世界の火薬庫」といって過言ではないレベルで様々な問題が転がっている。しかし、にも関わらず日本人の多くに外交・安全保障問題に対する関心が見られない。この普天間移設問題を契機に、国民全体で「日本の安全保障を今後どうしていくのか?」を考えるべきではないだろうか。
タグ:普天間問題
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現代戦において徴兵は無意味 [外交・国防・領土関係]

自民が「徴兵制」検討? =幹事長、即座に否定談話 自民党憲法改正推進本部が4日まとめた論点整理で、徴兵制の検討を示唆するかのような表現があり、大島理森幹事長が慌てて否定の談話を発表する一幕があった。 論点整理は、「国民の義務について」の項目で、ドイツなどで、国民の兵役義務とともに良心的兵役拒否の権利が定められていると指摘。その上で「民主主義国家における兵役義務の意味や軍隊と国民との関係などについて、さらに詰めた検討を行う必要がある」と、徴兵制検討とも受け取れる表現が盛り込まれている。これに関して大島氏は同日夜、「論点整理はあくまでも他の民主主義国家の現状を整理したものに過ぎず、わが党が徴兵制を検討することはない」との談話を発表した。(yahoo!の時事通信記事より引用) 


まず、この記事にツッコミたいのは「どこをどう読めば徴兵制検討となるの?」である。今回の大島氏の発言は「民主主義国家における兵役義務の意味」つまりは世界の民主主義国家において兵役義務がどのように考えられ、また運用されているのか調べてみようという話である。私は1つの視点としてそこから安全保障を考えるのはただしいと思う。むしろ時事通信はどうしてこのような解釈をしたのか謎である。


そもそも、第二次世界大戦前ならいざ知らず、現代戦において徴兵制はほぼ無意味といえる。その理由には次の点が挙げられる。

①戦争のハイテク化とそれによる兵士の高度な専門化
まず、1番に挙げられるのはこれである。現代における戦争はコンピュータが使われるのが当然となっている。例えば地上戦において航空機による爆撃支援を要請する場合、アメリカ軍ではノートパソコンを使って敵の位置や座標を基地に送っているそうだ。また、各種兵士がもつ装備から大砲、戦車までその高度化はすさまじい。それに伴って兵士に求められる能力もただライフル銃をもって戦うだけではなく、このような装備を使いこなせなくては作戦行動全体に支障を来すことになる。そうなると、徴兵で少々訓練しただけで使い物になる兵士を育成できるか疑問になってくる。今や兵士は武器や戦闘だけではなく、各種方面の技術においても専門化しているといえる。


②核兵器などの大量破壊兵器の登場とそれによる大規模な戦争が発生する可能性の低下
かつて、戦争は数の勝負であった。多数の兵士を集められればそれだけで勝てたといえる。しかし、ABC兵器(核・生物・化学兵器)の登場によって多数の兵士を少数の兵力でも撃破できる強力な兵器が登場し、戦争が数だけでは勝敗を決し得ない時代となった。特に核兵器はその破壊力から大国同士の大規模な戦争を抑制するに至った。一度大規模な戦争になればお互いが滅びかねないからだ。


つまり、「兵士のプロフェッショナル化」によって徴兵制で集めた兵士を育てただけではとても現代戦に対応出来ず、また大規模な戦争が発生する可能性が低下し、大量破壊兵器のような低コストで強力な抑止力となる兵器が登場したことで兵士の数を揃えられるだけ揃えるという必要性がかなり低下したため、徴兵制は無意味になったといえる。


ただし、日本において100%無意味かというとそうではない。例えばもしも日本が敵国に本土を占領された場合に抵抗する兵力として、いわば「最後の砦」としての兵力を育成するためならば徴兵制もアリではないかと考える。敵国が本土を占領した場合の抵抗運動は相手国の体力をじわじわ削る効果がある。ベトナム戦争におけるベトナム、ソ連のアフガン侵攻におけるアフガンの戦い方がこれである。現代の徴兵制ではスイスがこの目的で徴兵制(国民皆兵制)を採用している。


しかし、私はそれでも日本に徴兵制は必要ないと考える。そのコストに比べて安全保障上の強力な抑止力とは言えないからだ。むしろ、最も低コストで強力な抑止力となる核武装なんかを真剣に議論した方がよっぽどいいように私は思う。いずれにせよ、徴兵制もまた、真剣に議論するべきである。そこから「本当の意味で国を護るにはどうすればよいのか」が見えてくるかもしれないからだ。
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